気ままな投資信託実践ブログ

資産運用の素人がインデックスファンドに積立投資しながら、実践記を書いたり日常のふとしたことを記録していくブログです。

資産運用の素人がインデックスファンドに積立投資しながら、実践記を書いたり日常のふとしたことを記録していくブログです。

素人が如何にして投資信託にたどり着いたのか【その3】

本シリーズの3回目です。以前の記事はこちら
素人が如何にして投資信託にたどり着いたのか【その1】 - 気ままな投資信託実践ブログ
素人が如何にして投資信託にたどり着いたのか【その2】 - 気ままな投資信託実践ブログ

【前回までのあらすじ】
保険の説明を受けるうちに入る気が失せてきた私。しかし嫁さんは入る気満々に・・・。どのように説得しようか思案のしどころです。 f:id:barryT:20160104023222j:plain

説得のために必要なことは・・・

前回の打ち合わせの後、保険ショップの方は一旦放置していました。その間に嫁さん説得の手段を考えます。嫁さんの説得には・・・

  1. 保険が割に合わないことをわかりやすく説明する
  2. 保険に入らない代わりにどう備えるか、もしくは資産運用するか提案する

この2点が必要だと考えました。1.については、保険が割に合わなそうだという私の直感を実際に試算して確認すれば、ある程度説明できそうです。しかしそれだけでは「じゃあ将来に向けどう備えるか」ということに対して何も提案がありません。嫁さんの説得には2.の保険以外の資産運用の提案も重要だと思いました。

試算の前に

保険の試算に入る前に、私は書籍を読んで勉強です。

生命保険のウラ側 (朝日新書)

生命保険のウラ側 (朝日新書)

著者の後田氏は保険に否定的な立場の書籍ですが、それを読んでもなお必要だと思った保険があれば、その保険には入ってもいいだろうという、という考え方です。

(補足)
こちらの著書は出版からそこそこ時間が経過しており、考え方そのものは非常に参考になりますが、実例として挙げてる保険商品がやや古いかもしれません。氏の最新の著書もありますので、今でしたらそちらをご覧いただいたほうが良いかもしれません。(私はまだ立ち読みしただけですのでご了承ください)

生命保険は「入るほど損」?!

生命保険は「入るほど損」?!

レビューはまた気が向いたら記事にしたいと思いますが、特に勉強になったポイントは・・・

  • 発生確率は低くても、預貯金ではどうにもならないほどの損害が起きてしまうようなリスクに対して、保険は威力を発揮し大金を調達できる。これが保険の本質。
  • その考え方からすると、医療保険がん保険終身保険は調達できる金額が少なく割に合わない。
  • ありがちなリスクに保険は向かない。ありがちなリスクであれば、発生時の損害も少ない。ならば貯蓄で備えた方が良い。
  • 保険に貯蓄や資産運用の機能は求めない方が良い

と言ったところです。

保険のシミュレーション

さてここから実際のシミュレーションに入ります。

支払保険料の生涯総額を確認する

まず、支払保険料の生涯総額と解約返戻金のある商品の返戻金総額を確認します。

計算してみて改めてビックリの金額です!!これが「住宅の次に高い買い物」と言われる由縁でしょうか・・・。これに対し、保険料払込終了時点での解約返戻金は・・・

*バリアブルライフは「変額」とあるように運用実績により返戻金も増減します。上記は特別勘定(運用部分)の利回りが3.5%の場合です。

バリアブルライフは保険料払込終了時点でも元本割れする可能性がありますね。
そして、保険料払込総額ー解約返戻金=7,758,876円 となります。
死んだり入院したりがんになったりしなければ、この金額を丸々失うことになります。このことを認識して、各保険商品の検討を行います。

メディフィット収入保障

家族を持っていて主たる収入源が私の給与所得となっているため、私の身に万一があれば給与所得を失う可能性があります。ちなみに今もし死んだ場合、私の給与水準でも約1億円の未来の収入を失う計算です。これは貯蓄では到底賄えないため、この保険には加入することにしました。

ちなみにこの保険の給付は18万/月ですが、このほかに厚生年金の制度にある遺族年金で別途10万/月は最低もらえるため、28万/月は確保できる計算です。あとは嫁さんにパートタイムである程度稼いでもらえれば十分でしょう(笑)

医療保険

まず、保険料に対し給付がペイするかですが、私向けに提案されたMetLife生命 終身医療保険Flexiで計算してみます。

1回の入院で20日入院+手術1回とした場合、入院:日額7,000円×20日=14万円、手術:1回14万円、合計28万円の給付となります。

保険料総額1,389,600円÷280,000円≒5回 5回入院したら元が取れることになります。

人生で5回くらいは入院するかもしれませんが、元が取れる程度であれば貯蓄での備えで十分だと思います。

もう1点、28万円もの給付が本当に必要なのかという点も考える必要があります。健康保険に加入していれば高額療養費制度がありますので保険内診療については私の給与水準であれば月額の自己負担は最大で8~9万に抑えられます。(私の会社の健保組合は付加給付がありさらに自己負担は低くなることが判明しました)また、色々調べると差額ベッド代についても会社の補助が出ることが判明しました。

結局医療保険は入らなくてもよさそうです。

がん保険・三大疾病保険

がん保険は計算がわかりやすく、1回のがん診断で100万円の給付ですので、1回の診断では元は取れず、2回診断があれば元は取れるということになります。このことをどう捉えるかですが・・・

がんは一旦なってしまうと再発の恐れもあるため2回目の診断の恐れもあることは否めません。一方で、現時点で100万円程度預金を取り崩す余裕があれば保険に入らなくても金銭的な負担は耐えられそうです。また、ここでも保険内診療であれば高額療養費制度が使えますので、貯蓄で備えれば十分と判断しました。

MetLife生命 つづけトク終身

まずこの保険の解約返戻金の利回りを考えます。毎月の保険料が15,665円、保険料総額が3,381,480円、保険料払込終了時点での解約返戻金が3,581,000円となります。これを毎月15,665円積立て運用した場合の年複利に直すと大体0.65%で、確かに定期預金の利率を大幅に上回ります。

しかし、提案設計書の毎年の解約返戻金を確認すると、17年までは解約返戻金が保険料の元本を割れてしまいます。これは大きなデメリットで、いったん加入してしまうと18年という長い間、解約が難しくなります。また、18年もの長い期間ですから、その間に経済情勢が変わりインフレに振れた場合は、0.65%の利率も高いとは言えなくなる可能性もあります。

次に教育資金の備えとしてこの保険がどうなのかですが、まずある程度貯蓄が既にできているという点と、万一の場合でも上記のメディフィット収入保障の給付の中から十分捻出可能なのではという点で、保険には入らず、その分貯蓄をしていけば対応可能と判断しました。

ソニー生命 バリアブルライフ変額終身保険

「死亡整理資金」としての提案でしたが、まず嫁さんの死亡整理資金については、残されるのは私であり収入源は残るので不要と考えました。また私の死亡整理資金ですが、私の会社では死亡弔慰金が支給されそれを死亡整理資金として使えば、少なくとも在職中は事足りそうです。退職後は今のうちから貯蓄をしておけば足りると思います。結局死亡整理資金は備える必要なしと判断しました。

残るは解約返戻金ですが、提案設計書に記載されている標準的な特別勘定の運用利回3.5%で、保険料払込終了時に元本割れするのではイマイチです。また、資産運用ということを謳っている割に、保険料のうちどのくらいが特別勘定として運用されているのかわからないのが問題です。それならば確定拠出型年金の方が拠出金のほぼ全額が運用に回り、また所得控除でも有利です。(生命保険が保険料の50%に対し、確定拠出型年金は100%)運用が目的であれば保険ではなく別の方法ですべきと感じ、この保険も不要と判断しました。

入らなかった保険料を積み立てる

定期保険以外保険は入らなくてもよさそう、という説明は何とかできそうな感じになってきました。最後にメディフィット収入保障以外の保険の保険料相当額を積立運用した場合に、どのくらいの金額になるか確認しました。運用利率は2%に仮置きしました。これは日銀のインフレ目標です。政府が目標に掲げている数値である以上、いずれはこの程度のインフレ水準になる可能性があり、最低限同じ程度の運用利回りは目標にしたいということです。

メディフィット以外の保険料総額13,768,332円
元利合計18,121,771円 利息4,353,439円 リターン131.6%
(私の退職想定である24年間の運用です)

老後資金としては十分ではないですが、保険で想定しているリスクに備えるには十分な金額だと思いました。

ですがこのご時世、年利2%で運用できる方法があるのでしょうか・・・。もう一つの課題である「保険に入らない代わりにどう資産運用を行うのか」について、思案を始めました・・・

つづく